さりお:(画面右)
川はいいねえ・・・。
さりお:
こうして眺めていると
いやな思い出とかも
どんどん流してくれる
気がするよ・・・。
妹サ:
「いやな」って
具体的にどんな?
さりお:
それ聞く?
さりお:
まあ、
「そんな気がする」ってだけで
いま具体的に流したい何かが
思い浮かぶわけでは
ないのだけれど・・・
妹サ:
だったら・・・
妹サ:
「川はいい」
だけでいいんじゃない?
妹サ:
わざわざ「いやな思い出」を
流そうとしなくても
いいんじゃない?
妹サ:
「ロマンチシズム」は
時に人を美しい罠に
陥いれるのよ。
<隅田川編 おわり>